約20年前、漫画喫茶によく行っていた。
そこで偶然見つけたのが、柴田ヨクサルさんの『エアマスター』だった。
絵が特別好みだったわけではない。
それでもなぜか興味を惹かれて、あまり意識せずに手に取った。
全28巻。
何日かけて読んだのかは、もう覚えていない。
「エアマスター」って何?
タイトルにもなっている「エアマスター」。
主人公・相川摩季は、街で戦うストリートファイターの一人。
空中を使った独特の戦い方から「エアマスター」と呼ばれている。
読み始めたころは、「そもそもストリートファイターって何?」と思いながら読んでいた。
そして興味を持ったのが、摩季の空中戦だった。
もともとプロレスラーの獣神サンダー・ライガーやハヤブサ、女子プロレスラーの豊田真奈美が好きだったことも関係しているのかもしれない。
その後に登場するルチャマスターやサンパギータ・カイにも惹かれた。
そして序盤から、もう一人どうしても目が離せなかった人物がいる。
崎山香織。
とにかくむちゃくちゃな人物なのだが、出てくると目が離せない。
ジュリエッタと崎山香織
次々とファイターとの戦いになっていくが、テンポよく進んでいくので飽きることなく読めた。
そして登場したのが坂本ジュリエッタ。
ほかのファイターとは桁違いの強さを持っている。
それだけでも気になるのに、いろいろと理解不能な人物でもある。
そして、やはり要所要所で出てくる崎山香織からは目が離せない。
読み進めるうちに、崎山は摩季の成長にも欠かせない存在になっていたと思う。
『エアマスター』は戦いだけが続くわけではない。
合間に出てくる登場人物同士の何気ないやり取りも面白かった。
北枝金次郎の登場
黒正義誠意連合で登場した北枝金次郎。
このときは、その後シズナマンになり、ここまで重要な人物になっていくとは思わなかった。
女子プロレスへ
黒正義誠意連合のあと、話は女子プロレスへと移っていく。
女子プロレスラーの芹口トミコと崎山香織が出会い、そこから摩季へとつながって、摩季と崎山が「ファミレスラーズ」としてリングに上がる。
相変わらず崎山はむちゃくちゃなのだが、ファミレスラーズの戦いから目が離せなくなった。
よく分からないまま読んだ深道ランキング
深道ランキングが始まってからは、正直、誰が誰と戦って、誰が何位なのかがよく分からなくなってきた。
結局、今は誰が強いのかよく分からない。
さらに摩季以外の人物同士の戦いや、それぞれの関係も絡んでくるので、話を追うのもだんだん大変になってくる。
それでも、そこを飛ばしてしまうと人物同士のつながりが分からなくなってしまう。
そんな深道ランキングの中で特に印象に残っているのが、サンパギータ・カイと北枝金次郎の対決だった。
そして摩季と皆口由紀との対決。
この戦いも何が起きているのかよく分からないところがあったが、摩季が追い込まれたところで出てくるのが崎山香織。
やはり大事なところで出てくる。
シズナマンではなく、金次郎として
バトルロイヤルで特に印象に残っているのが、北枝金次郎と渺茫の戦いだった。
シズナマンの装甲を脱ぎ、鉢巻きを締めて渺茫に向かっていく金次郎。
やはり、この真っ直ぐな感じがよかった。
カイと藪沢
深道クエストで印象に残っているのは、サンパギータ・カイと深道だった。
カイが、深道の正体がアイドルの藪沢だと気づく。
そしてカイは渺茫にやられてしまう。
それでも、そのときのカイは幸せそうな顔をしていた。
その後、藪沢――深道が熱血になり、渺茫と戦う。
ここも目が離せなかった。
強さよりも、記憶に残っているもの
話が進んで戦闘力がインフレしていくと、誰がどのくらい強いのか分からなくなってくる。
『エアマスター』も、渺茫と戦い始めてからは、誰がどのくらい強いのか正直よく分からなくなっていた。
そもそも『エアマスター』の戦い自体、現実的なものではない。
それでも印象に残っているのは、単純に誰が強かったのかということではない。
何度も大事なところに現れる崎山香織。
シズナマンの装甲を脱ぎ、鉢巻きを締めて渺茫に向かっていった金次郎。
藪沢のために散っていったカイ。
そして、熱血になって渺茫に向かっていった藪沢。
強さよりも、こうした人物たちの姿のほうが印象に残っている。


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